1. WeChatペイを導入したい理由
WeChatペイ(WeChat Payment/微信支付)は、2022年5月時点で登録ユーザー数12億人超えの人気SNS「WeChat(微信・ウィーチャット)」の決済サービスです。
WeChat(微信・ウィーチャット)の利用ユーザーは、銀行情報を登録することで、決済機能が利用できるようになります。そして、WeChatペイを導入している店舗における決済やオンライン決済が可能になります。決済手続き完了後に、自分の銀行口座からお金が引き落とされる、いわゆるデビットカードと同様のしくみを持っています。
このWeChatペイを日本企業が実店舗・ECサイト共に決済手段として導入したい理由をご紹介します。
1-1. インバウンド・中国ECにおけるスムーズな決済が実現
WeChatペイで支払えるしくみを用意しておけば、訪日中国人が日本で決済をする際や、中国に住む中国人が本土で日本企業のネットショップから購入する際にスムーズに決済してもらうことができます。多くの中国人たちは、日頃からWeChat(微信・ウィーチャット)を使ってコミュニケーションなどを通じて情報収集しています。その身近なツールに付属するWeChatペイを導入することは、中国でインバウンド施策を行う日本企業や、中国ECを手掛ける日本企業にとって中国人に好印象を持ってもらえるでしょう。
1-2. 現金引き出し制限への対策としても有効
また、WeChatペイを導入したい理由として、2016年1月から海外での銀聯カードによる現金引き出し制限がかけられたことがあります。
これにより、中国へ日本の商品を代わりに購入して送る「代購」を行う在日中国人が、サイクルを回すのに必要な現金を引き出すのに制限がかかり、影響を受けています。こうした状況のなか、在日中国人たちが日本で現金支払いをしなくても済むように、日本企業はアリペイ決済やWeChatペイ決済など、中国預金口座から直接購入できる決済サービスを用意すべきといえます。