1. 中国のモバイル決済市場規模
中国では、今モバイル決済が盛んに取り入れられています。2013年以降、モバイル決済市場は規模が大幅に拡大しています。2016年1~9月の取引金額は前年同期比138%増の116兆9,000億元となっています。
日本とは人口が大きく異なるため、市場規模をそのまま比較することは困難ですが、その規模感としても驚異的で巨大といえます。
そしてモバイル決済で注目を集めているのがWeChat Pay(微信支付)です。利用者は約6億人、中国では約100万店舗が導入している決済サービスです。
日本でも中国人観光客向けに店舗にWeChat Pay(微信支付)を導入するところがぞくぞく増えています。すでに7000店ほどの日本企業が導入しています。
2. 日本の飲食店が中国人向けにモバイル決済を導入するメリット
WeChat Pay(微信支付)のように中国人がよく使う「モバイル決済」を、日本の飲食店の店舗に導入するメリットは非常に多くあります。
2-1. 看板を出すだけで来店促進になる
店舗に「WeChat Pay(微信支付)が使えます」などの看板を出すだけで、「使えるんだ」と立ち止まって来店してもらえる可能性が高まります。飲食店に限らず、慣れ親しんでいるWeChat Pay(微信支付)の文字やアイコンがあるだけで、他国の日本においても親近感を呼び起こすことができるでしょう。
2-2. 決済時にサッと会計できる
飲食店の中でも、軽食やランチなどを提供する店舗では、大いに活用ができるはずです。中国人観光客は、観光やショッピングを楽しみながら、気軽に軽食を取りたいときなどに、わざわざ財布を出さず、スマホだけでサッと決済できるスマート決済という点において、購買・利用促進につながるでしょう。
3. 飲食店がWeChat Pay(微信支付)を導入するメリット
3-1. WeChatユーザーに効果的に訴求できる
WeChat Pay(微信支付)は、ユーザーが自分の銀行口座をWeChat(微信・ウィーチャット)に登録するだけで、簡単に利用できます。つまり、日頃からWeChat(微信・ウィーチャット)に慣れ親しんでいるユーザーにとっては使い勝手の良いモバイル決済といえます。
WeChat(微信・ウィーチャット)はもはや中国人にとって日常的なコミュニケーション&情報収集ツールであり、手放せない人も多くいるはずです。このような中、WeChat Pay(微信支付)決済を導入することにより、WeChat(微信・ウィーチャット)ユーザーへ効果的に来店を促すことができます。
3-2. 他店舗に優位性を示せる
中国人観光客にとって、支払い方法はモバイル決済だけではありません。しかしWeChat Pay(微信支付)が使えるということだけで、トレンドを押さえ、便利な店というイメージを与えられることで、他店に優位性が示せます。
3-3. フォロー促進で中国人観光客を囲い込める
WeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントと連携したプロモーションを行いやすいのもWeChat Pay(微信支付)導入のメリットといえます。例えばクーポンをWeChat(微信・ウィーチャット)で配信し、「うちのお店ではWeChat Pay(微信支付)が利用できる」と訴求します。また、店舗のWeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントフォローによって特典を付けるなどすれば、より効果的に集客できます。
3-4. 売上管理がスピーディーに実現
飲食店の中には、チェーン店など多数の店舗を抱えているところも多いでしょう。WeChat Pay(微信支付)なら日々の売上管理が簡単にクラウド上の管理画面で確認することが可能であるため、業務効率化につながります。
4. まとめ
飲食店へのWeChat Pay(微信支付)導入は、中国人の顧客と店舗の双方がメリットを得られます。WeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントと連携させたプロモーションを実施して集客につなげることを考えてみるのもよさそうです。