中国越境ECのプロモーションは「SNSを複数利用」が主流
中国プロモーションを行う際には、SNSを複数活用して取り組むのが一般的になっています。
中国越境ECに参入し、ECサイトで商品の販売を始めた場合、ただ販売するだけでは集客が難しいです。それなら「広告を出せばいいのでは?」と思われるかもしれませんが、それで成功するとは限りません。。なぜならEC店舗を出したり、広告を出したりして待っているだけでは、中国の消費者たちはやってこないからです。
なぜ中国のお客さんは待っていてもやってこないのでしょうか。もちろん、広告などが行き届いておらず、認知度が低いことも原因として考えられます。しかし、たとえお客さんが自社ECサイトを知っていたとしても、お店に来てくれたり、購入してくれたりするとは限りません。中国の消費者はECで商品を探す際、さまざまなサイトやSNSを参照し、じっくりと比較しながら購入する商品や店舗を決めるといわれているのです。
ですが、膨大な数のメディア掲載やSNS発信が必要になるのではと途方に暮れる必要はありません。中国人消費者たちが利用するSNSは限られています。ポイントは、中国人消費者たちが利用するメディアやSNSの特性をよく知り、あらゆる媒体に投稿を行い、ブランドや商品をアピールしていくことです。
中国マーケティングにおけるメディア選定の流れ
ここで、中国マーケティングにおけるメディア選定の流れとポイントをご紹介します。
2-1.ターゲットを決める
まずはターゲットを決めることが必要です。自社のブランドや商品を販売したい消費者像を、年齢、性別、職業など、細かくペルソナを設定するなどして絞り込んでいきます。そうしてターゲットを明確に設定します。
2-2.ターゲットに合ったメディアやSNSを選定する
ターゲットが絞り込まれ、明確に決まった後は、そのターゲットが日頃から利用しているメディアやSNSを見つけます。例えば、10代の女性であればTikTok(抖音・ドゥイン)、30代の男性であればWeChat(微信・ウィーチャット)を選ぶなどします。
ただし、あまり年代で区切ることを重視する必要はありません。なぜなら主要なSNSであるWeChat(微信・ウィーチャット)などは、どの年代でも利用者は多いためです。大事なのは、ターゲットの多くが使っていそうなSNSを見つけたら、そのSNSの特徴をよく捉えることです。
中国マーケティングで活用したいSNS
中国人消費者は現在、次のようなSNSを多く活用しているといわれています。それぞれのSNSはどのような特徴を持つのか、解説していきます。
3-1.WeChat(微信・ウィーチャット)
中国では90%ほどの人が利用するといわれるインスタントメッセンジャーアプリです。
・主な利用者層
利用者は幅広い年代にまたがっています。
・どのように活用しているか
チャット機能の利用が多いほか、企業の公式サイトやインフルエンサーのページからの情報取集もよく行われています。何かの情報を得たい、調べたいというときにはWeChat(微信・ウィーチャット)を開くユーザーは多いと考えられます。知り得た情報をショッピングに役立てることも多いでしょう。
WeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントを取得することで、多くの中国人消費者にアピールできます。
3-2.TikTok(抖音・ドゥイン)
日本でも人気のTikTok(抖音・ドゥイン)はもともと中国のByteDance社が開発したSNSで、中国でも人気を博しています。ショートムービープラットフォームで、自分で作成した短い動画を投稿することができます。
・主な利用者層
20代のユーザーが最も多く、35歳以下のユーザーが全体の90%を占めます。男女比は4:6とされています。
・どのように活用しているか
情報収集に活用できます。また、ライブコマースというライブ配信をしながら販売する方式も、TikTok(抖音・ドゥイン)の注目すべき活用法です。
3-3.Weibo(微博・ウェイボー)
中国版TwitterといわれるWeibo(微博・ウェイボー)は、短い文章や画像などの投稿ができるSNSです。
・主な利用者層
29歳以下が最も多く、若い世代に人気です。
・どのように活用しているか
WeChat(微信・ウィーチャット)と同じく、Weibo(微博・ウェイボー)ユーザーは知り合いとのコミュニケーションや情報共有と共に、企業やインフルエンサーなどの公式アカウントをチェックし、必要な情報を得ています。
企業はWeibo(微博・ウェイボー)公式アカウントを取得することで、多くの中国人消費者にアピールできます。
3-4.大衆点評(Dianping・タイシュウテンピョウ)
大衆点評(Dianping)は中国版「食べログ」といわれますが、飲食店以外もショッピング施設やホテル、クリニックなどの幅広いジャンルの店舗の口コミが掲載されています。
・主な利用者層
大衆点評(Dianping)のユーザーは、男性が女性の倍ほどといわれています。実店舗情報を求めるアクティブな25~30歳が最も多く、35歳以下が大半を占めます。
・どのように活用しているか
実店舗に赴く前に店舗情報を確認し、口コミをチェックしています。ユーザーはメリットのある情報を入念に探しています。実店舗を持つ場合はもちろん、現在はコロナ禍で中国からのインバウンドを直接集客することがむずかしいため、消費者とのコミュニケーションを行い認知度や興味関心度を高めておくという活用法もおすすめです。
主な利用者層のデータ元:株式会社ENJOY JAPAN
https://enjoy-japan.jp/column/chinesesns-user-data
WeChat(微信・ウィーチャット)上に越境ECシステムを構築する方法も
最も多くの中国人消費者に利用されているWeChat(微信・ウィーチャット)は、中国プロモーションを実施するのに重要となるSNSといえます。
越境ECを行う場合には、WeChat(微信・ウィーチャット)上に自社越境ECサイトを構築できる越境EC構築システム「ShopCN(ショップシーエヌ)」を活用する方法もあります。
このシステムを利用することで、自社越境ECサイトについてWeChat(微信・ウィーチャット)ユーザーに向けてより一層アピールしやすくなります。
まとめ
中国ではメディアやSNSを掛け合わせてプロモーションを実施するのが一般的です。広告だけに頼らず、また一つのSNSにとらわれず、ターゲットが利用するSNSをいくつか組み合わせてアピールすることで、集客や売上アップの成果を出しやすくなります。