新型コロナウイルスの影響がある中で、中国向けにマーケティングをして集客したい場合今はECに注力するのがおすすめです。ある調査では、中国では今日本製品購入のEC利用が増えており、さらにコロナ終息後のアフターコロナでは日本に訪問して購入したいという前向きな意向があることがわかりました。
今回は中国の日本製品購入の現状や、今やっておくべき施策についてご紹介します。
1.日本製品の購入は新型コロナウイルスの影響でEC利用が増加
株式会社プラネットが発表している「中国における緊急調査報告書」によれば、訪日経験3回以上で、かつ1年以内に訪日した中国主要都市の20~59歳の男女を対象に、2020年3月25日~30日に調査した結果から興味深いことがわかりました。
新型コロナウイルス感染拡大により、彼らの日常生活は在宅傾向にあり外での買い物も減っている中、ネットでの買い物については「とても増えた」「やや増えた」合わせて70%にも上っています。
このうち日本製品のネット購入については、新型コロナの影響が出る以前と比較すると、ECサイト(T-mallや京東など)での各ジャンルの購入率が、全体的に10%前後上がっていました。
日本を訪れて購入することがむずかしい今、「それならECを利用しよう」とネット上で日本製品を探す中国人の動きが顕著に現れています。
2.新型コロナウイルス終息後の中国人の思い
同調査では、将来日本への渡航制限が解除されたら「これまで通り日本を訪問したい」と思うかという問いもあり、「思う」が全体の29.3%を占めていました。また「状況をよくみて日本を訪問するかどうか判断したい」と回答したのは56.7%でした。まだ渦中にある中での判断なので、少々シビアな見方がされていますが訪日の意向は大いにあるようです。
また外出制限されている生活の中で、80%以上の人がネットでの情報収集が増えたと回答しており、日本への旅行計画に関する情報収集をする人が約40%増え、普段と変わらなかったという回答と合わせると約60%となっていました。このことからも、訪日を前向きに検討していることがわかります。
3.アフターコロナに備えて実施しておきたい店舗施策
これまで訪日中国人を実店舗に集客する施策を打っていた日本店舗にとって、アフターコロナにどれだけ来店してもらえるかが勝負といえます。今の時期に、いかに訪日見込み客との接点を作っておくかが重要になります。
ここではアフターコロナに備えて、店舗が中国人インバウンドを集客するためにできることをご紹介します。
3-1.越境ECに乗り出す
店舗の商品のうちECで販売できる商品を、中国越境ECを通して販売するというのは一つの大きな戦略といえます。大規模な販売サイトに着手するのがむずかしい場合には、メッセージングアプリ「WeChat(微信・ウィーチャット)」内で「ShopCN(ショップシーエヌ)」という越境EC構築システムを利用して自社越境ECサイトを実現する方法がおすすめです。中国大手ショッピングモールの審査の厳しさや、保証金と年間利用料が高額であるといったハードルを低くしてくれます。
3-2.口コミサイト「大衆点評」で良質の口コミを集めておく
中国最大級といわれ、多くの訪日中国人が訪日前にチェックしている口コミサイト「大衆点評」で良質の口コミを増やして来店意欲を高めておきましょう。店舗の公式アカウントを取得すれば店舗情報の更新ができ、広告やクーポン配布などの施策も行えます。このようにして、ユーザーからの信頼性を高めて良質の口コミを集めていくことができます。
3-3.WeChat(微信・ウィーチャット)などのSNSで接点を作っておく
訪日を希望している中国人との接点を今のうちに作っておき、アフターコロナに来店してもらいましょう。そのためにも、多くの中国人と接点を作り出せるSNSであるWeChat(微信・ウィーチャット)で公式アカウントを取得し、広くユーザーに対して情報発信し、コミュニケーションを取っておくのも有益です。
4.まとめ
新型コロナウイルスの影響は、中国マーケティングにおいて非常に大きい打撃となっていることは間違いありません。だからこそ、アフターコロナに向けて今できることを120%実施しておくことが重要といえます。