1.Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)とは?
Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)とは、2015年にリリースされて以来、急成長を遂げている中国のソーシャルECプラットフォームです。
運営会社は同名のPinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)で、2015年9月に設立して依頼、2018年7月にナスダックで上場。2018年には、ユーザー数が約3億人に到達しており、その成長は驚異のスピードといわれています。
調査会社eMarketerによる2018年の調査結果によると、Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)は中国EC市場のうち、5.2%のシェアを占めており、アリババの1位、京東(JD.com)の2位に次ぐ3位の座を獲得しています。
すでに強豪の多い中国ECにおいて、事業拡大できた理由として、Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)は小規模都市の低収入層をターゲットにし、割引目的で共同購入を募るためのソーシャルツールを取り入れたことにあるといわれています。
2.Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)の強みとは
もっと具体的にPinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)の強みを見ていきましょう。“共同購入で安くなる”ソーシャルeコマースは日本でも存在しますが、Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)も同じ方式です。
Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)で取り扱われているのは、食料品から家電製品まで幅広い商品。
特に強みとなるのは、テンセントのWeChat(微信・ウィーチャット)やQQなどのSNSでユーザー同士が商品情報を共有することで、共同購入者を募る仕組み。既定の販売個数をクリアすれば、かなり割安な価格で購入できます。
自然とSNS拡散がされ、さらにユーザー自ら営業マンとなってその商品の共同購入者を集めて回るため、販売側企業からすればありがたい仕組みです。
3.越境版「Duoduo International(拼多多国際)」
そんなPinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)が、越境ECへと進出することが2019年2月に発表されました。
その背景として、目の肥えた中国人消費者たちが今度は高級品を求めるようになってきたことから、そうした需要への対応が挙げられます。つまり、狙いはPinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)よりも高価格帯の市場獲得にあるといわれています。
その「Duoduo International(拼多多国際)」は招待制となっており、既存のPinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)から選出された事業者や、新規に招待された出店者のみが参加できます。
オンラインストアの形式は4種類を用意しており、35銘柄以上の登録商標を持つ業者向けスーパーマーケット形式や、ブランドの独占販売権を持つ業者向けの旗艦店などがあります。
同社の副社長のコメントによれば、3年間で50万の海外中小店舗を集める予定で、そのエリアについては、はじめは主に東南アジア、日本、韓国を中心に、欧米でも採用するとのことです。
4.まとめ
Pinduoduo(拼多多・ピンドウドウ)は、中国ECの中でも急成長を遂げている中国ソーシャルECプラットフォームです。中国SNSを巧みにユーザーに活用させることにより、独自の展開で成長を遂げてきたサービスです。
そして気になるのが、次なる越境EC版。日本企業にとって、新たな越境ECプラットフォームの候補となるかもしれません。