1.越境ECは個人でも運営可能
近年の日本国内における中国人のインバウンド需要を考えると、中国越境ECで日本製品を販売することで、売上を上げられる可能性が大いにあります。そしてそれは、そしてそれは、会社や事業者であっても個人であっても同様だと考えられます。
実際に、個人で越境ECに取り組み、ECサイトを通して物品を販売している人は存在します。つまり可能か不可能かでいえば、可能であるというのが事実です。
とはいえ、やはり個人が中国越境ECに取り組むのと、事業者が取り組むのとでは、かけられる費用もやり方も異なってきます。
では、個人はどのように中国越境ECに取り組むことができるのでしょうか。
2.個人で中国越境ECに取り組むポイント
もし、個人で中国越境ECに取り組む場合、具体的にどのような方法があるのでしょうか。また、どのようなポイントがあるのかみていきましょう。
2-1.個人で出店できる中国越境ECサイトに出店する
中国には、Taobao.com(淘宝網・タオバオ)というECプラットフォームがあります。これはCtoCをメインとするもので、個人でも売買することができます。
Taobao.com(淘宝網・タオバオ)に出店登録するには、中国の銀行口座の開設、アリペイ(支付宝)の口座開設が必要になります。
中国で銀行口座を開設するには、中国での住所の証明と労働証明が必要になるといわれていますので、現地に住んで働くといった方法以外では、知人・友人に依頼するか、パートナー企業に依頼するかなどの手段をとる必要があります。
2-2.中国語対応体制を整える
基本的に、中国人に越境ECでものを販売する場合、越境ECのサイトは中国語にする必要があります。また、中国人たちはECを利用する際には、多くの場合、チャットで値引き交渉や質問をしてきます。これは、偽物が横行する中国における商習慣の一つといえます。こうした中、中国語が分からない状態では個人、法人問わず、中国越境ECで成功することはできません。中国語の分かる知人・友人、パートナー企業に頼る方法もあります。
2-3.SNSを活用して集客する
個人であっても、出店や中国語対応さえできてしまえば、集客はSNSを活用することで十分可能といわれています。
中国で今利用されているSNSのうち、約80%のシェアといわれているWeChat(微信・ウィーチャット)は、個人が越境ECの集客を行うのに有効なツールといわれています。
WeChat(微信・ウィーチャット)の個人アカウントを取得して登録し、集客するためにまずはフォロワーを増やしていきます。そのフォロワーに向けて、モーメンツといわれる投稿機能や、直接メッセージを送信する機能などを用いて、情報発信をしていきます。
この手法は、個人でも法人であっても同様に行えるでしょう。
3.まとめ
一般的に、個人が中国越境ECで日本から商品を販売することは実現可能といわれています。まずは出店のための必要最低限の準備事項や知識を知った上で、必要に応じて中国に詳しい知人や中国人、中国越境ECを得意とするパートナー企業に頼りつつ、着実に進めていけば、越境ECで販売する仕組みをつくることができます。
さらに今では、個人が取り組んでも十分な集客に繋がる、SNS等のインターネットを活用したマーケティング方法も広く採用されています。こうした方法をうまく取り入れていくことで、個人でも中国越境ECで売上を立てていくことは可能といえます。個人単位で成功すれば、事業を起こすなどして発展させていくこともできるでしょう。