1.新型コロナウイルスで中国ECが熱い!売れ筋の商品は?
1-1.中国ECで売上が急増した商品
中国ECサイトで、特に売り上げが伸びた商品にはどのようなものがあるのでしょうか。
Nintが公表している中国消費者の中国ECサイトの消費動向の2020年1月17日~2月13日(昨対比:2019年1月28日~2月24日)の推計データによれば、中国大手ECサイトT-mallではマスク、ゴーグル、防護服の売上が昨年と比べて爆発的に増えました。
また消毒関連のハンドソープ、消毒液、医療用消毒製品のほか、健康食品のビタミン・ミネラル・カルシウムなども売り上げが伸びていました。
1-2.中国越境ECで売上が伸びた日本商品
では、中国越境ECではどうなっているのでしょうか?
特に日本から販売されている日本商品のうち、どのような商品の売上が伸びているか見ていきましょう。
JC Connect株式会社が、運営する中国向け越境ECサイト構築サービス「ShopCN(ショップシーエヌ)」における利用企業全体の販売状況を調査したところ、2020年1月から2020年3月の今四半期は、2019年10月から2019年12月の前四半期と比べて取引高が220.5%増し、注文件数が206.5%増しと大幅に伸びました。
特に化粧品や美容関連商品、アニメ関連商品の売れ行きが好調だといいます。
JETROが2018年に行った「中国の消費者の日本製品等意識調査」では、具体的にどのような商品が売れているのかが分かります。「日本から越境ECで何を購入したか」の問いに対し、第1位は「基礎化粧品」で46.9%、第2位は「メイクアップ化粧品」46.1%となっており、3位「食品」43.5%、「漫画・アニメ」43.2%と続きます。
「なぜ越境ECを使って日本の輸入品を購入したか、したいか」の問いに対しては、69.1%が「中国内では店頭で販売されていない製品だから」となっており、国内では手に入れられないものをあえて越境ECで購入する姿が浮かび上がります。
1-2-1.日本からの輸入販売している中国会社の売れ筋は?
また、JETROが中国の大連で日本製品の輸入販売をしている会社、大連良品生活貿易にインタビューしたところ、2020年2月より売上が伸びているとのことでした。この会社は日本製のキッチン用品や日用品を日本から輸入し、T-wallやJD.comなどの越境ECサイトで販売しています。
この会社のショップの売れ筋商品は雪平鍋、マグカップ、ガラスコップ、土鍋、箸などだといいます。
また新型コロナの感染拡大により、2月の売上高は約1,300万円で、前年同月比60%増と好調。その要因としてEC需要が増したことと共に、中国国内の多くの工場が生産を一時停止したため商品供給が間に合わず、結果的に輸入品へのニーズが高まったことを挙げています。