1.中国で有名SNSが使えない理由
中国では、日本で当たり前に使えるFacebookやTwitter、LINEなどのSNSが使えません。その理由は、中国政府がインターネット規制をしているためです。
中国政府によるインターネット規制のことを、グレートファイヤーウォール(金盾)と呼びます。
これは、中国政府にとって有害となる情報へ国民がアクセスできないよう制限をしたり、個人情報の監視をしたりする規制です。
具体的には、海外のwebサイトやアプリ、SNS、VPN、電子メール、インスタントメッセージなどをブロックすることも含まれているため、海外の主要なSNSであるFacebookやTwitter、Instagramなどは使用できないのです。
2.どのSNSが使えない?使える?
では、中国では今、SNSの中でも何が使えて、何が使えないのでしょうか? 主要なもので使えるものと使えないものをピックアップしてみました。
●使えるSNS
WeChat(微信・ウィーチャット)、Weibo(微博・ウェイボー)、QQなど
●使えないSNS
Facebook、Twitter、Instagram、YouTube、LINE、WhatsAppなど
使えるのは中国の検閲を行っているSNSだけです。米国発のWhatsAppは2017年秋頃までは使用できましたが、今では使用できない状況になっています。
しかし実際のところ中国ではメッセージアプリはWeChat(微信・ウィーチャット)で賄うことができますし、SNSに困ることは無いようです。WeChat(微信・ウィーチャット)はとても機能が充実しているためです。
3.日本企業のマーケターはどうすべき?
このような状況の中、日本企業のマーケターたちは、中国ではどのように販促を行っていくべきなのでしょうか。
SNSはマーケターにとってとても重要なツールの1つです。口コミを確認したり口コミを拡散したりするのに欠かせないツールだからです。それは中国でも変わりません。特に信用の置ける情報かどうかを重視する中国では、ユーザーの口コミが非常に重要視されています。
このことから中国でマーケティングを行う人たちにとって必要なのは、規制されていないSNSをうまく活用して、中国人ユーザーの生活に即したマーケティングを行うことではないでしょうか。
実際、WeChat(微信・ウィーチャット)には非常に多くの企業向きの機能が備わっています。
例えば、チャット機能だけでなく、モーメンツというソーシャル機能もあり、ユーザーも企業も自由にテキストや画像を投稿できます。Facebookのように、自分の作ったコンテンツを共有して拡散できるため、企業の情報もユーザー同士で共有されることで、販促活動につながる場合もあります。
またユーザーが自分の銀行口座と紐付けてWeChat(微信・ウィーチャット)上で支払いができる「WeChat Pay」もあり、企業はECや実店舗販売に結びつけやすくなっています。
WeChat(微信・ウィーチャット)上でECを展開できる仕組みもあるため、WeChat Payで決済できるようにしておけば、購買に結びつきやすくなります。
【参考】
4.まとめ
中国では、InstagramやTwitter等の世界で有名なSNSが軒並み規制されており、ほぼすべて使用できません。中国向けに販売する場合、理解しておく必要があります。日本の企業のマーケターとしては、中国におけるSNSの使用状況や中国人ユーザーの生活の仕方をよく理解して、うまくSNSを活用していくことが重要ではないでしょうか。