1.Tencent(騰訊・テンセント)とは
Tencent(騰訊・テンセント)は、1998年に中国深センで設立され、2004年に香港証券取引所に上場した企業です。
1999年2月には「QQ」というメッセージングサービスをリリースし、中国で広がり定着しました。その後、PCからモバイル端末へとシフトして、発展させていきました。そして2010年3月には、QQの最高同時接続ユーザーアカウントが1億を突破しました。
そして、2011年1月にモバイルソーシャルコミュニケーションサービスとしてリリースされたのが「Weixin(ウェイシン)」です。これは「WeChat(微信・ウィーチャット)」の中国国内版です。
Weixinは国際版のWeChat(微信・ウィーチャット)とともに爆発的に広がり、2013年に登録ユーザーが2億を突破しました。
また、Tencent(騰訊・テンセント)社は、オンラインゲームの提供も行っています。
Tencent(騰訊・テンセント)社のマネタイズは、主に付加価値サービスによる課金によるものです。例えば、QQのVIP会員や、オンラインゲームのアイテム課金などです。
現在では中国EC最大手のアリババグループと並ぶ、インターネット・IT業界では国内外で広く活躍する企業となっています。
2.コロナ影響下のTencent(騰訊・テンセント)の動向
2020年に入ってから、本格的に新型コロナウイルスの感染拡大が起こり、世界中の企業が変化を迫られました。その中でTencent(騰訊・テンセント)は、どのような対応をしたのでしょうか。
2-1.数々の新型コロナウイルス対策をサポートするサービスをリリース
Tencent(騰訊・テンセント)は新型コロナ対策をサポートするサービスを矢継ぎ早にリリースし、注目を集めました。
例えば、2020年4月13日、同社のクラウドサービス「騰訊雲(Tencent Cloud、テンセントクラウド)」において、世界中の企業や医療機関、政府機関などに向け、新型コロナウイルス対策をサポートするサービスパッケージをリリースしました。これはリモートワークはもちろん、オンライン授業やオンライン診療などのプロダクトがクラウド上で実施できるものです。
また医療用情報プラットフォームも提供しました。新型コロナ関連の知識を提供する「騰訊医典(テンセントメディペディア)」や、感染状況を把握できるマップ、新型コロナウイルスのセルフチェックアシスタントツール、医師紹介サービス「微医(ウィードクター)」などです。
2-2.WeChat(微信・ウィーチャット)内でのサービス提供も
WeChat(微信・ウィーチャット)内でも、ミニプログラムというミニアプリを通じて、新型コロナ関連の情報やサービスの提供も実施しています。
例えば、オンライン会議ツール「テンセントミーティング」や、企業向けのWeChat(微信・ウィーチャット)である「企業微信(ウィーチャット・ワーク)」などにより、在宅勤務をサポートしました。
2-3.コロナ禍でも増収増益
Tencent(騰訊・テンセント)は、新型コロナウイルス感染拡大を受けて、増収増益を実現しました。特にゲーム部門の売上が大幅に増大し、第1四半期には31%増加。特に、モバイルゲームの「王者栄耀(Honor of Kings)」を中心に牽引しました。
また、業界においては低迷傾向にあった広告分野においても、ソーシャルメディアからの広告収入が同47%増を実現しました。
3.Tencent(騰訊・テンセント)のオフィシャルパートナーとは?
コロナ危機において、さらなる躍進を見せたTencent(騰訊・テンセント)。日本でも年々、知名度が向上しています。特に、中国に進出し、マーケティングを実施したい日本企業にとって、WeChat(微信・ウィーチャット)を抱えるTencent(騰訊・テンセント)は気になる存在です。
Tencent(騰訊・テンセント)は、海外にパートナー企業を持っており、互いにメリットのある環境を提供しています。
WeChat(微信・ウィーチャット)に取り組みたい日本企業にとって、Tencent(騰訊・テンセント)オフィシャルパートナーの日本企業は、大きな架け橋となるでしょう。
4.まとめ
Tencent(騰訊・テンセント)の、コロナ禍における動向をご紹介してきました。WeChat(微信・ウィーチャット)の公式アカウント取得、マーケティング活用、越境EC構築などを考えている場合は、日本におけるオフィシャルパートナーを頼るというのも一つの方法です。