1. WeChat(微信・ウィーチャット)とWeibo(微博・ウェイボー)の特性を整理してみよう
まずはこの2大SNSを活用する前に、2つが持つそれぞれの特性を整理しておきましょう。その結果、どのように活用すべきかが、おのずと見えてきます。
1-1. WeChat(微信・ウィーチャット)の特性
WeChat(微信・ウィーチャット)は基本的にチャットツールです。よって一番の特性は、友達や仕事仲間と情報共有を瞬時に行うことができる点にあります。これは日本でいうLINEと似ているメッセージアプリです。つまり、情報共有がメインとなります。
一方、LINEと異なるのは、タイムライン機能「モーメンツ」を備えている点です。モーメンツで投稿された情報を共有し合うことで、より生活が充実していきます。企業がモーメンツ上に広告を出すこともできるため、より商品・ブランドの口コミ拡散が狙えます。
1-2. Weibo(微博・ウェイボー)の特性
一方、Weibo(微博・ウェイボー)の特性は、Facebookのように自分の興味関心の高い情報をタイムライン投稿していくことができる点にあります。その投稿に対してユーザーから「いいね!」やシェアなどがされることで、より一層、情報拡散させることができます。中には、自分が買って気に入った商品を画像付きで、「ここが良かった!」と口コミ投稿する人も多くいます。これらのことから、企業にとっては好適な口コミ拡散の場といえます。
2. WeChat(微信・ウィーチャット)とWeibo(微博・ウェイボー)を併用するメリット
これらの中国における2大SNSの違いを確認したところで、次はこの2つのSNSを併用するとどのようなメリットがあるのかを知っておきましょう。
2-1. 情報収集して親しい人同士で共有する流れがスムーズ
このWeChat(微信・ウィーチャット)とWeibo(微博・ウェイボー)の両方を使用することは、ユーザーの消費行動の一連の流れをサポートします。
例えば、ユーザーが『何かを買いたい!』と思ったときに、まずはWeibo(微博・ウェイボー)で公式情報や口コミ情報の両方を見ながら情報収集していくといわれています。そして情報を得たら、次は親しい友人にWeChat(微信・ウィーチャット)で情報共有します。「ここの店で買うと安いらしいよ」と友達にLINEのメッセージのように伝える際に、その企業ブランドのWeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントページがあれば、共有はよりスムーズです。WeChat(微信・ウィーチャット)では、個別にユーザーへの問い合わせ対応も可能になるため、ファンも醸成されます。
2-2. Weibo(微博・ウェイボー)で情報拡散してWeChat(微信・ウィーチャット)でプッシュ通知が可能
2つのSNSの連携は、それぞれの特性からもメリットがあります。Weibo(微博・ウェイボー)は公式情報を拡散するのに向いているため、Weibo(微博・ウェイボー)上で最新情報を随時公開していきます。しかし、ユーザーがアクセスしない限り閲覧できない中、WeChat(微信・ウィーチャット)ではプッシュ通知が可能なので、「最新情報ですよ」と知らせることができるのです。
3. WeChat Payの可能性
Weibo(微博・ウェイボー)とWeChat(微信・ウィーチャット)の併用は、インバウンドマーケティングにも大いに役立ちます。それに加えて、WeChat(微信・ウィーチャット)に備わる決済機能「WeChat Pay」を合わせて活用することで大きな効果が狙えます。
例えば、中国人の日本への観光客に対して、Weibo(微博・ウェイボー)で訪日前に役立つ情報を拡散しておきます。そして訪日後はWeChat(微信・ウィーチャット)へ誘導し、クーポンや優待券を配布して来店&購入を促します。そして中国人旅行者が買い物するときの支払い手段として、「WeChat Pay」を店舗で使えるようにしておくことで、事前告知でさらに来店促進につながります。
4. まとめ
Weibo(微博・ウェイボー)とWeChat(微信・ウィーチャット)の併用を成功させるためには、この2つの特性をよく理解し、実際、どのように使われているかを熟知することが重要です。最適なコミュニケーションを行い、それぞれのSNSが持つ力を最大限に活用しましょう。