1.ブランディングとは
ブランディングとは、Brandにingがついた言葉です。
ブランドとは、商品やサービスが消費者によって識別されているもの、差別化するものを指します。例えば名称、ロゴ、デザイン、パッケージデザイン、価格、使用経験、広告などがあります。
そしてブランディングとは、消費者にブランドの認知を図ることと共に、こちらが意図したブランドイメージを“消費者が自ら抱く”よう、戦略的にアプローチしていくことをいいます。
購買につながるようなブランディングがなされれば、競合他社と比較されたときに、積極的なプロモーションを行わなかったとしても、ブランドイメージが上乗せされることで、選んでもらいやすくなります。
ブランディングは直接的な販促活動ではないものの、同じマーケティング戦略の一つです。消費者が自ら検索し、比較し、選定して購買活動を行う今の時代において、ブランディングはますます重要視されています。
2.WeChat(微信・ウィーチャット)のブランディング事例
2018年3月には月間アクティブユーザー数が10億人を突破したWeChat(微信・ウィーチャット)。企業がマーケティングや販促に活用するケースも少なくありません。このWeChat(微信・ウィーチャット)活用して、ブランド認知を高め、ブランディングを行う企業もあります。その事例をみていきましょう。
2-1.飲食店がWeChat(微信・ウィーチャット)公式広告でブランド認知UP
WeChat(微信・ウィーチャット)には公式広告があります。ある飲食店は、この広告を活用することで、中国人旅行者へアピールし、ブランド力の強い競合他社と明確に差別化。WeChat(微信・ウィーチャット)の公式アカウントにもフォローが爆発的に増えました。そして来店率もアップして、インバウンドにおいていい結果が出ました。
このように、競合他社がWeChat(微信・ウィーチャット)を利用していないのであれば、そのジャンルにおいて、飲食店としてのブランドイメージを強固に植え付けられると考えられます。そして、継続的にブランドイメージを伝え続けることで、ブランディングにつながり、「日本であのジャンルといえばあのお店」と中国人の間で定着していくでしょう。
2-2.宿泊施設がブランディングに苦戦…WeChat(微信・ウィーチャット)で予約数倍増
宿泊施設にとっても、ブランド力がものを言います。しかし、いくらサービスが充実していても、競合が強いと選んでもらうことすら叶いません。そんなとき、WeChat(微信・ウィーチャット)の公式広告を日本旅行に興味のあるユーザーにターゲットを絞って配信したところ、予約数が急激に伸び、リピーターもでてきた宿泊施設があります。これはまさにブランディングが成功した事例といえます。いまは宿泊先もネット上で出てきた候補から選ぶ時代。差別化できる要素といえば、いかにブランドイメージを良くするかということと、良好なコミュニケーションを行うことにあります。
公式広告のみならず、日々の投稿やプッシュ通知などが、ブランディングを後押ししたと考えられます。
2-3.公式アカウントページを高いクオリティで作り込む
WeChat(微信・ウィーチャット)でのブランディングはもちろん、広告だけではありません。ブランディングの基本である名称やロゴ、イメージを定着させるために、WeChat(微信・ウィーチャット)公式アカウントページも、クオリティの高いデザインでつくり込み、動画を配信してよりブランドイメージを強化することが欠かせません。また、フォロワー限定コンテンツを用意するなどすれば、よりプレミア感が出て貴重なブランドというイメージも植え付けられます。
3.まとめ
WeChat(微信・ウィーチャット)は、日本企業が中国人に対してブランディングを行うための重要なツールといえます。もしインバウンドや越境ECの中で、競合他社との勝負に苦戦しているのであれば、WeChat(微信・ウィーチャット)をフル活用してユーザーの目に触れる位置に自ら進み出て、ブランドイメージを醸成することが重要といえるのではないでしょうか。