淘宝網のアリババグループと並び、中国の2大ECモールと呼ばれている巨大モール「京東(JD.com)」の設立日である1998年6月18日を記念日として、2010年にスタートした中国巨大EC商戦のことです。
京東(JD.com)は設立当初、PCおよび周辺機器など家電系のECモールとしてビジネスを始めたことから、電子系商品に強いECサイトとして広く認知され、男性ユーザーが多いというイメージがありました。近年ではWeChatなどを運営している騰訊(テンセント)と資本提携したことをきっかけに、コスメやファッション、マタニティ、日用品といったセグメントでも商品が充実しており、女性ユーザーの獲得にも力を注いでいます。
2017年の618でも化粧品の販売が大きく躍進するなど、T-Mallと並ぶ総合ECサイトとしての地位を確立しました。それに伴い、当初は6月18日のみのイベントでしたが、現在では約20日間続く大規模イベントへと成長しました。このシーズンには京東に対抗するために、Taobao、天猫(T-mall)、RED(小紅書)、家電量販店のsuning(蘇寧)、Kaola、VIP(唯品会)などのECサイトがセールやイベントを実施することから、「618商戦」と呼ばれるようになりました。
出店企業は618で大幅な値引きを提供することでより多くの新規ユーザーを取り込み、11月に開催される中国最大のECセールイベント「W11(ダブルイレブン)」時の再購入やブランド認知拡大のための施策として、重要なビジネスチャンスと捉えています。