新小売(ニューリテール)とは、中国を代表する企業・アリババグループが提唱している中核戦略のひとつです。この概念が発表されたのは2016年10月のことです。『オンラインとオフラインを融合「OMO(Online Marges with Offline)」させた新しい消費体験を提供する』という、10年~20年先の未来に訪れるだろうリテールのコンセプトを指しています。
ネット通販の登場により、消費者は店舗に赴かずいつでも買い物ができるようになりました。しかし実際に商品を手にとって試せない等制約はあります。一方で実店舗を運営するには常に一定の在庫やスタッフを確保しなくてはならず、コスト面が課題となっているでしょう。ニューリテールはテクノロジーによりこれらの課題を解決することを目指しています。「カスタマーファースト」を実現するためにデータを重視し、消費者・商品・店舗のマッチングを最適化する最新テクノロジーを活用することで、購買から配送までの業務効率を大幅に向上させたり更に優れた顧客体験を届けたりするなど小売事業者のビジネス課題を解決に導きます。
アリババが運営するスーパーマーケット「盒馬鮮生(Hema Fresh)」では、欲しい商品を次々にスキャンしてアプリ上の買い物かごに入れ、そのままオンライン決済すれば、注文が完了します。また時間指定をして自分の都合の良い時間に自宅までデリバリーしてもらえる仕組みもあります。それだけではなく「来店したいと思える店舗」を作るなど、ニューリテールの最先端を実現しています。