蘇州出身の刘强东(リゥ・チャンドン)を創設者とするジンドンは、家電や家具、PC、衣類、食品や書籍をネット販売しているeコマースです。
NASDAQ上場は2014年で、通販サイトの約半数のシェアを占めています。
ネット販売としては、アリババの方が早く、規模も大きいのが特徴です。
ジンドンとアリババは協力関係にはなく、中国eコマースにおける最大のライバル関係を築いています。今現在でもシェア争いは続いており、特に越境ECでのシェア争いは顕著です。
テンセントはジンドンの筆頭株主で、テンセントの株保有比率はジンドンCEO刘强东の保有比率より多いと言われています。WeChatはすでに10億の月間アクティブユーザーを所有しており、ジンドンは顧客獲得などの面でWeChatから大きな恩恵を受けています。
テンセントがジンドンの大株主であるため、ジンドンはマーケティングにWeChatから得られたビッグデータやユーザーの行動データを活用しています。
WeChatアプリやQQアプリにもジンドンへのリンクが有り、ユーザーがジンドンへ流れるように工夫されています。
ジンドンにはJOYBUYという国際版が存在します。
英語表記であるとはいえ、国際発送に対応しており、日本からでもジンドンの商品が
気軽に手に入ります。
国際発送料金がかかるものの、ペイパル、クレジットカードが利用できるので、とても便利です。
ジンドンは2007年から、この独自の配送ネットワークを使用しており、10年以上かけて効率化を図ってきました。
CEOの刘强东は、中国国内のECサイトに関して配送業者に対するクレームが多いことに気づき、この方針を取ったのです。
自社物流システムを利用しているので、配送スピードも速く、大抵の都市部は翌日配達が可能です。
デリバリーに対する顧客の満足度を追求する点で、ジンドンはタオバオとは全く異なります。
ジンドンの集荷センターでは、現在無人化が進められており、フォークリフトによる
ピッキングやトラックへの積み込みが全て自動化されています。また、ジンドンはドローンや無人配送車による配送も試みています。