中国の大手IT・ネットサービス企業。2017年5月時点で時価総額3000億ドル(約34兆円)突破と、アジア最大。
1998年創業、2004年には香港市場に上場しました。中国メッセンジャーアプリ「WeChat」を軸に、幅広くサービスを展開しています。同種のインスタントメッセンジャー「QQ」、SNSアプリ「Qzone」、オンラインゲームやニュース、ビデオ、音楽、ブラウザ、モバイル決済など様々なプラットフォームを構築しています。
同社は特にゲーム事業に力を入れています。売上の約7割はゲーム事業です。無料のサービスで人を集め、ゲーム課金やその他の自社サービスを利用してもらうなどの戦略を取っています。近年ではソフトバンクからゲーム会社を買収するなど世界中の有力ゲーム企業を傘下にし、拡大を続けています。
また、ゲーム事業同様力を入れているのが決済事業です。テンセントが提供しているのが「WeChat Pay」という決済システムになります。2014年の決済額の市場シェアは、ライバルである「アリババ」の「Alipay」が79%を占めていましたが、2016年には50%まで低下、一方でWeChat Payは8%(2014年)→38%(2016年)と、急成長しています。決済を利用したユーザー数では、Alipayの2倍以上の8.3億人となりテンセントが大きくリードしています。
レストランやタクシーはもちろん、公共料金やコンビニ、ホテル、病院など様々な場所で利用されています。
日本でも多くの企業がどんどんとこのWeChat Payを導入しています。中国人からするとWeChat Payは中国国内では当たり前に利用できるものなので、日本でWeChat Payが利用できるというだけで店舗集客や販売促進につながります。また、WeChat Payを導入するだけでなく、WeChat公式アカウントから情報発信することも重要になってきます。